• rùn
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くちづけするように
この世界と とけあう。
からだの奥底から
高鳴る。
わたしは恐れずに、
あなたと横顔を分けあおう。
そのとき 光と影、双方がわたしに宿る。
ときに 深い優しさと
強さが共鳴するように。

昼下がり、月はひっそりと顔を出す。
昼の月は、空の薄い水色になじんで
消えない証のようにそこを離れない。
わたしは、空の隠れた心臓。
見出した者だけが、その存在を知る。
空を揺り動かし、赤く目覚めさせる。
過去の決まりごとを、軽やかに抜けだして。
未知の闇が押し迫ろうと、
光源たる自分を信じて生きのびてゆく。

満ち欠けをくりかえす月は
己の変化をひそかに愉しんでいる。
月夜に咲く、おとなしそうな白い花は
想像もしなかった豊かな香りで
あなたを快く裏切るだろう。
そう、たとえ姿が見えなくても
「わたし」は消えたわけじゃない。
わたしに空がゆきわたる。
空にわたしがゆきわたる。
この宙と とけあう。
呼吸するごとに、新しく生まれて
あなたが立つ「今」へ降りそそぐ。


詩 文月悠光

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